南高橋
亀島川という新川の住民しか知らないマイナーな川にかかる鋼製僑です。
そもそも新川自体が埋め立てで、二つの埋め立て地をくっ付けただけ。亀島川が川と言うのも、結局は便宜上の地名からとっているだけですが、地理学の観点からいえば、全くOKです。
ほぼ正方形、周囲1㎞位の江戸~戦後の埋め立て地が新川。新川という川も過去にはありましたが、いまは埋め立てられて名前しか残りません。
元々は霊巌島(現在の茅場町にあった霊巌寺に由来)のほうが名地名としては名が通っていたようです。
前置きが長くなってしまいましたが、南高橋。読みは「みなみたかばし」です。
*この東側、鍛冶橋通りには「高橋」があります。
竣工は1932年、作ったのは隅田川を渡ったすぐ対岸の東京石川島造船所(現在のIHI)。
H鋼も無い、型鋼を何とか組み合わせた、鋲をやたらめったら打っている年代を感じる素晴らしい(旧式の)トラス構造です。
因みに僕はこの系の型鋼抱き合わせ、鋲打ちの構造物が好きでいつも見入ってしまいます。
鉄板を張り合わせて何とか強度を出したり、何回も塗装を塗りなおしているそのボコボコとした肌感とか。
昔の鉄鋼技術の低さをカバーしようとしているその苦労や努力が手に触って判る。触るとその時の職人の息吹がわかるようだ。
おっと、話は戻して(笑
この南高橋は関東大震災の後、資材不足によって両国橋のトラス構造を移設したらしく、今では都内に残る鋼鉄トラス橋のうち、道路橋としては最古、全国でも6番目に古い鋼鉄トラス橋とのことです。
すぐ近くには中央大橋、勝鬨橋、佃大橋もありますが、僕は個人的にはこのこじんまりしながらも重厚なたたずまいのこの橋が一番気に入っています。
隅田川水門がすぐ横にあり、桜の季節には隅田川テラス沿いの満開の桜が楽しめます。夜はリバーシティ21の夜景が見え、
逆方向を見ると、ボートの係留場があります。
ロケーションは風情満点です。
本気で妻ちゃんとこの界隈のマンションを買おうと見て回っていました。
クッソ高いです( ゚Д゚)けど!! この界隈のマンション相場をお知りになりたい方は直接連絡ください(笑
繰り返しますが、この辺りは
江戸の風情も
東京の風も
桜の満開も
感じることができる最高のロケーションです。
鉄砲洲から来たら、橋の横に説明の銘板があります。
あまり目立たないところにひっそりとありますが、近くにお越しの際には是非お越しください。
いい橋です!!
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