お手紙

おもうところ

妻ちゃんへ

 

君が逝って今日で早くも1年経ちました。

 

僕らの悲しさを無視して時間はバタバタと過ぎ、季節はくるりと一周しました。

 

TAROは2年生になり口が達者になりました。元気いっぱいに学校に行っています。

 

僕はと言うと相も変わらず愚痴りながら仕事へ行き、自分の生きていく方向も定まらず悶々としています。

 

言って無かったけど、思い出のバイクは入院代の足しに売りました。ゴメン。

 

前のバイクは後ろのシートが小さくて(バッタみたいとか言って)乗ってくれなかったけど、今更ながら妻ちゃんが後ろに乗ってくれるような、後ろの座席の広いバイクを買いました。今はTAROが乗ってます。

 

安全運転するから心配しないで。

 

 

思った通り世間は僕らの思い通りには全く行かないです。でもみんなの支えの中で何とか2人でやっていってます。

 

そうそう、コロナウイルスってのが流行っています。世界は政情も不安定で、色々な、新しい価値観が一気に噴出し世の中は様変わりしてしまいました。

 

激しく複雑な濁流にどう立ち向かうか、頭が悪いなりに必死に考えています。

 

 

でも今でも目を閉じるとはっきりと君の声が聞こえます。

 

「まぁ、何とかなるんじゃない」

 

仕方ないので、何とかなるかといつものように濁流に流されながら、生きていける範囲で頑張っていきます。

 

泳ぐと言えば、今年はもう3人で行けなくなってしまった土井が浜にTAROと二人で行ってこようと思います。

君が居ないのでとても寂しいです。

 

じゃ、またね。

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